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ハムスターが求めている飼育環境

ハムスターの新しい飼い方

≪研究報告≫
  
         

≪旧来の飼い方の問題点を、ハムスターの身になって解明しました≫


  • §1.求めている飼育環境は?

  • §2.安眠・熟睡できる本当の『ハムスターの家』が欲しいです。

  • §3.なにを、いつ、どれだけ食べるかを自分で決めたいです。

  • §4.皆さんと楽しくコミュニケーションを取りたいです。

  • §5.ストレスに耐えられなくなって、噛んでしまいます。

  • §6.『巣穴の三大習性』の行動が実現できれば幸せです。

    ハムスターのストレスの項で、ハムスターを飼育する上で、飼育環境のストレスを考える大切さを述べました。
    この項は、ペットのハムスターが望んでいる飼育環境について、ハムスターの身になったつもりで述べてみます。


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    §1.求めている飼育環境は?

     ハムスターの新しい飼い方、『地下型の巣箱』方式によって、ハムスターが健康で、とても逞しく、活発に行動して、しかも賢く、飼い主と楽しくコミュニケーションをとることができる、ペットとして飼うことができる最小の哺乳類の動物であることを実証しました。

     しかし、一方では、「か弱く病気になりやすく、臆病だ」と言われたり、血が出るほどに飼い主に噛みつくハムスターがいます。

     この差は何でしょうか?

     飼育環境と飼い方に問題があるはずだという推論のもとに、ハムスターが本当はどのような飼われ方、飼育環境を求めているかを、
     物言えぬハムスターの身になって、旧来から受け継がれている飼い方の問題点を、ハード面とソフト面の両面から検証しました。

     そして、旧来の飼い方とは異なった、ハムスターが喜ぶ新しい飼い方を導き出すことができました。

    ここで報告する、ハムスターが求めている主なことは、
    ハムスターの家のことと、
    食べ物の与え方のことと、
    楽しくコミュニケーションが取れること、
    そして
    本当は噛みたくないこと等です。



    §2.安眠・熟睡できる本当の『ハムスターの家』が欲しいです。

    ≪特に【家】の問題が、ハムスターの飼育環境にとって極めて重要であることが分かりました≫

     自然界のハムスターの家は、地下の巣穴です。そこに、寝室・貯蔵室・トイレ室を作って、一日の大部分を、この家の中で、安心して生活していることを誰もが知っています。

     にも関わらず、

     これまでは、出入り口が大きく開いた一室だけの『モノ』を、ハムスターの家として、それをハムスターに与えています。
    なんでこうなってしまったのでしょうか?  

     これは、人が勝手に『こういうのがハムスターの家だ!!』と決めてしまった結果です。
    そして、誰もが『これがハムスターの家』と信じてしまいました。

     実験の結果、これらの家に、ハムスターが決して満足していない、そもそも家としては認めていないことが明らかになりました。

     ハムスターが認める家は、入り口に通路があることと、通路の先に複数少なくとも3つの部屋があることが分かりました。

    では、いったい、なんで間違ってしまったのでしょうか?

     ハムスターの家の形を間違ったのは、ハムスターが実験動物として飼われていたことに、原因があるようです。

     ハムスターは、初めは実験動物として日本に入ってきました。

     実験動物ですから、ハムスターに快適な環境で飼われていたわけではありません。
    むしろ、ハムスターにとって、過酷な環境であったことが想像できます。

     その後、可愛い姿と、飼いやすさから、ペットとして飼われるようになりました。ペットとしてデビューしたのは1970年前後のようです。

     ペットとして飼われ始めたときに、実験動物の時の飼育環境に似た、ケースや【家】がそのまま、ハムスターを飼うときに必要な物として定着してしまったのではないかと推測します。

     管理者がハムスターに関わった頃(1990年代)には、出入り口のついた入れ物がハムスターの家として売られていました。
     今では、かわいいデザインのハムスターの家がたくさんありますが、ハムスターが『これは僕の家ではない!!』と叫んでいるのが聞こえます。

    ≪ストレス消化ができない一室のハムスターの家≫

     ハムスターは、巣穴から出たら、敵に食べられないように細心の注意を払い続けなければならないという、強い警戒体制を持続させるために、ストレス状態になります。
     このストレスはハムスターの警戒本能によるものですから、生き延びるために必要なストレスです。
     そして、安全な巣穴に戻ってリラックスすることでこのストレスを消化し、心のバランスをとっています。

     しかし、入口付きの一室の『ハムスターの家』では、ハムスターは、巣穴の中で安全だという認識を持てないために、十分にリラックスすることができません。
     そのために、消化できないストレスがハムスターに鬱積してしまいます。

    ハムスターが家に求めている重要な機能の一つが、
    外から見えない安全な部屋があることです。敵に襲われる心配がない寝室で安眠・熟睡できることです。


    ≪ハムスターは地上の巣箱で寝る動物ではありません≫

     では、なぜ旧来からある家でも喜んで入るか?
     ハムスターにとっては、そこ以外に安心できる場所が他に無いので、 仕方なく、入っているにすぎません。
     時には、家の入り口を何かでふさいで奥に潜んでいる姿も見ます。
    入り口を塞ぐのはハムスターの防衛行動です。
    そんなストレスの続く環境で、 寝室で熟睡することも叶わずに一生を過ごさなければならないハムスターは、かわいそうです。



     以上のことは、様々な実験の結果から得た推論ですが、
    実際に皆さまのハムスターが、
    【自分が望む家が無いというストレス】を今の飼育環境でどの程度感じているかを 簡単に知ることが出来る ハムスターのストレス診断のコーナーを設けました。
    ハムスターの健康診断になりますのでお試しください。

    【地上の生活環境】に置くタイプの旧来の『ハムスターの家』は、ハムスターが望む家ではないことは、 ハムスターのストレス診断で誰でも簡単に確かめることが出来ますが、『地下型の巣箱』を与えると、 旧来の『ハムスターの家』では寝なくなることによっても証明できます。


    ↑  ハムスターが喜ぶ家の研究の結果、このような家が出来上がりました。


    §3.なにを、いつ、どれだけ食べるかを自分で決めたいです。

     食べ物を貯蔵させてあげることの大切さがわかりました。

     実験動物の場合は、与える食べ物や、与える量や、与える時間などを決める必要がある場合も考えられます。

     ペットのハムスターにも『食べ物を与え過ぎると肥満になる』ということが定説になっています。

     一方、自然界のハムスターはどうでしょうか?

     ハムスターは、家の中で、食事をしています。
    食べ方は、少しづつを何回にも分けて食べます。朝・昼・晩型ではないということです。これは、ハムスターの胃は小さくて、犬の様に食いだめをするようにはできていないからです。

     しかも、家の中で安心して食事をするために、食べ物を貯蔵することが必要です。

     さらに、食べ物がなくなる冬の間も食べ続けることができるだけの、大量の食べ物を貯蔵をする習性があります。
    そのために頬袋を備えています。

     このように、貯蔵ができれば安心していますが、貯蔵が出来なければ大きなストレスになります。

     ハムスターには、食べ物を貯蔵できる環境がとても重要なことが分かりました。

    ≪肥満の原因はストレスです≫

     ストレスを解消してあげたハムスターに食べ物を豊富に与えた実験では、
    逞しくなって、体格は良くなりますが、肥満には決してなりません。
    余分に与えた食べ物は、せっせと貯蔵するようになります。
    偏食もしません。
    自然界で、食べ物が豊富にある場所のハムスターが肥満にならないのは、当たり前のことで、 もともとハムスターに備わっている【必要なものを必要な量だけ食べる】という自然の【本能と習性】が正常に働いているからです。
     ストレスで過食になるのは人も同じです。

    このことは食べ物の与え方と量についてで詳しく解説しております。


    §4.皆さんと楽しくコミュニケーションを取りたいです。

    血が出るほど噛むなどということはありません。

    ≪人に馴れるハムスターとは?≫  楽しく生活できる飼育環境で育ったハムスターが、飼い主にとてもよく馴れることがわかっています。


    なぜ、良く馴れるのか?
     もともとハムスターの好奇心はとても強く、しかも旺盛なことがわかっています。
     ストレスでいっぱいの時には、生きるために必死で、好奇心どころではなかったはずですが、
    ストレスを消化して、心に余裕が出来たハムスターにはとても強い好奇心が湧き出てきます。
    そして、飼い主にその好奇心を向けるようになります。
    試しに、外でカサッ・コソッと音を立てたとします。
    すると気になって気になって確かめなくてはいられなくなって、巣穴から顔を出すようになります。
    そのうち呼べば出てくるようになります。
    安全な巣穴から出てこなければならない理由はひとつもないのに、
    自分から出てくることを選択したということは、
    飼い主とコミュニケーションをとりたいというハムスターの意思表示にほかなりません。


    §5.ストレスに耐えられなくなって、噛んでしまいます。



     ストレスなく育っているハムスター、コミュニケーションが取れているハムスターが、血が出るほど噛むなどということはありません。噛まないハムスターの飼い方で詳しくご案内していますが、ハムスターが飼い主を噛むのは、飼い方、接し方ですべて解決します。

     つまり、噛むのは、ハムスターの方の問題ではなく、飼い主の方の問題だということが分かります。

     『噛み癖のあるハムスターなどいません』ということをハムスターは言っています。  


    §6.『巣穴の三大習性』の行動が実現できれば幸せです。


     ≪この項のまとめ≫

     ハムスターは、ストレスさえ解消してあげれば、とても楽しく飼うことができることが分かりました。
     何よりも、ハムスター自身が健康に生き生きと生活します。

     そして、ハムスターのストレスを解消してあげるのがとても簡単であることが分かりました。

     それは、自然の巣穴つまり、ハムスターに自然界の巣穴と似た環境を作ってあげれば良いこということです。
     そして、そこで、
    @寝室に自分で寝床を作って、安眠・熟睡する行動。
    A貯蔵室に食べ物を貯蔵する行動。
    Bトイレ室を決めてそこだけにオシッコをして、巣穴全体の清潔を保つ行動。
    が実現できれば、ハムスターはとても健康で生き生きと、そして飼い主と楽しくコミュニケーションをとる心の余裕を持つようになります。

    この三つの習性を『地下型の巣箱』方式の、ハムスターの『巣穴の三大習性』と名付けました。

    詳しくは『巣穴の三大習性』をご覧ください。

     

     この2枚の写真は、巣立ったばかりのハムスターが『地下型の巣箱』をもらって数日後の様子です。
    『巣穴の三大習性』の行動を実現することができました。真ん中の上の部屋で安眠・熟睡しているあどけない姿をご覧いただけます。
    このように『巣穴の三大習性』の行動ができたハムスターはすっかり安心した姿を見せてくれます。


    ↑ ストレスを与えない【地上の環境】 
    【地下の環境】への入り口、巣穴があります。


    ↑ ストレスを与えない【地下の環境】 
    『地下型の巣箱』の中で、安眠・熟睡することが健康の絶対条件です。

    【地上の環境】と【地下の環境】、この二つの環境を効果的に演出することが出来るようにしたのが、 『地下型の巣箱』方式の飼い方です。

     

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