ペットの冷房。設計・製作者がペット専用のクーラーを解説します。

ペットの冷房を、設計・製作者が解説します。

チンチラ、ウサギ、犬、猫、そしてハムスターまで、毛皮を着たペットたち専用のクーラーの解説です。

ウサギの冷房

≪目次≫







1. 「冷やす」という勘違い

※ウサギとチンチラの場合を主な例としてご案内いたします。

 冷やしたら死んでしまいます

 スイカを冷やす、ビールを冷やすと言えば、それは温度を下げることです。
ウサギの体温は38℃前後と言われています、チンチラの体温はウサギよりちょっと高めと言われています。
チンチラに次いでウサギも特に暑さに弱いペットとして知られています。
しかし、夏に冷やして体温を下げたら死んでしまいます。

● そんなことは分かっている

 当たり前だ!!
と、叱られてしまいます。
では、
チンチラの冷房を考える時、温度は23℃kが冷気は何をしているのでしょうか?

● チンチラの毛を23℃に冷やしているのです

 エアコンで冷やしているのは、チンチラの毛です。
しかも、一番外側の毛を23℃に冷やしているのです。
 そのまま内側の毛まで23℃になったら、チンチラは体温が下がって死んでしまいます。
そうならないのは、

● チンチラが毛が冷房を邪魔しています

 23℃の冷気は、毛の奥まで入り込めません。
チンチラの身体は、毛の奥にある、体温で温まった39℃の空気に守られています。
氷点下でも身体が冷えることがない、保温性の優れた毛皮です。
超高級な毛皮として知られるチンチラの所以です。


● 気温23℃以下にしてあげないと、チンチラの身体に冷房効果が届かないのです

もし、チンチラが、これほど保温性に優れた毛皮を着ていなかったら、23℃以下に温度を下げなくても良いのですが、、、。

2. チンチラは23℃以下の環境で飼うと良いと言われています

● 気温23℃以下にしてあげないと、「放熱」がしにくくなる

【チンチラの毛の中で起きている温度差】⇒ 体温39℃-気温23℃=16℃

このことから、温度差が16℃より大きければ「放熱」できる、つまり、体温を一定に保つことができる毛皮をチンチラは着ているということが分かります。
気温が23℃より上昇すると、「放熱」がしにくくなり、体熱が溜り始める、と考えられます。
 これは人も同じです。
【人の服の中で起きている温度差】⇒ 体温36℃-気温23℃=13℃

 肌に近い布地は36℃(体温)で、着ている外側の服の表面は23℃で、ちょうどつり合うように、温度差が13℃より大きければ「放熱」できるという服を選んで着ているということになります。

● 今着ている服は、気温が23℃以上になると暑苦しくなる

チンチラは毛皮を着替えることができません。

3. 熱中症

 それでは、熱中症になるときの毛皮の温度はどうなっているのでしょうか?
チンチラにとって暑苦しい温度28℃の場合を想定してみましょう。
毛皮の外側に28℃の空気があって、内側には39℃の空気があります。
39℃-28℃=11℃です。チンチラが「放熱」でつり合うためには16℃以上の温度差が必要ですが、11℃しかありません。
● 「放熱」は、温度差が小さいほど効率が落ちます
放熱出来なくなった熱が身体に溜まってしまって、熱中症になってしまいます。

● チンチラが熱中症になりやすいもう一つの要因

 体熱が溜ってしまったチンチラを23℃以下の中に入れても、すぐに効果「放熱」が起きないことを、もう、すでにお気づきだと思います。

● このことがとても重要です

 急いで放熱させてあげたくても、「保温」性の高い毛皮が放熱を妨げてしまうからです。
ゆっくりしか放熱することができないので、暑苦しい時間が長く続着ます。なるべく体熱が溜らないようにしてあげる必要があります。

4. 冷房の方法がエアコンしかありませんでした。

● 今までは、エアコン以外に主要な冷房手段がありませんでした

 チンチラを飼う以上は、寒いのを我慢することを受け入れていました。
しかし、寒さの他に、パワーのあるエアコンが必要であったり電気代などの問題がありました。

● 分かっていた、ペットたちの涼みの習性

 チンチラやウサギや犬や猫など毛皮を着た動物たちは、ヒンヤリした場所に寝そべって、体熱を逃がす本能を身に着けています。
彼らはそういう場所を見つける能力を持っています。
冬に暖かい所を見つける能力と同じ能力です。
 暑い夜に犬が玄関などに伸びている姿をご覧になっている方もいらっしゃることでしょう。

● 夏になると、ペットショップに並ぶアルミニュウムの板

 この習性に合わせた暑さ対策のグッズです。
身体を押し付けることで、身体とアルミニウムの間での「放熱」がすぐに始まります。
しかし、ペットがのってしばらくすると、アルミニウムの板は体温で温まってしまうので効果が無くなります。

● ヒンヤリが続けばペットが喜ぶ

 このアルミニウムの板にペットがのっても、いつまでもヒンヤリ感が続けば、ペットが喜んで使用することを確信しました。

5. 体熱を優しく速やかに放熱出来る床冷房型のクーラーの完成

● 心地よいヒンヤリ感がいつまでも続くアルミニウムの板

ペットのクーラー
 ↑ ペットから見たら、心地良い床冷房器です。

● 溜まった体熱を速やかに「放熱」させてあげられる技術

● 無音無振動技術

 このクーラーの冷える仕組みの図解はこちらをご覧ください。
 このクーラーの技術説明は技術情報をご覧ください。
置いておくだけで、何も教えなくても、自分で寝そべる床冷房型のクーラーができました。
チンチラの冷房

● すぐに放熱できる、床冷房効果

 ≪エアコンの場合の放熱の熱回路≫
チンチラの身体 ⇒ 毛のなかの空気 ⇒ 23℃に冷えた空気

 ≪床冷房の場合の放熱の熱回路≫
チンチラの身体 ⇒ チンチラの毛 ⇒ ヒンヤリしたアルミニウム

チンチラが寝そべると、クーラーに接した毛皮の毛が押しつぶされて、体熱が速やかに放熱されます。
しかも「吸熱」する側の材質が熱伝導率の高いアルミニウムです。

 アルミニウムの効果

 放熱の速さは、熱が伝わりやすいアルミニュウムですので、寝そべってすぐにヒンヤリと心地よく放熱が始まります。


6. 冷やすのでなく、吸熱です

 既にご理解いただけたかと思います。
● チンチラを冷やすクーラーではありません。
したがって、冷たいほど良いというものではありません。

● 体熱を吸熱する床冷房型のクーラーです。
したがって、寝そべったチンチラの余分な体熱を速やかにしかも無限に、優しく吸熱します。

● いつでも自分の意思で涼むことができます。

皆さんと遊んだり、犬なら散歩の後など、暑くて涼みたいと思ったときに、いつでも自分の意思で涼むことができるクーラーです。

● ペットの大きさによって吸熱量が異なります

 500gほどのチンチラから、10kg以上のワンちゃんまで、吸熱する熱量が20倍以上の差があります。

● ペットの大きさに合わせられるように、4タイプあります

チンチラの冷房
 ↑ PC-200 チンチラ専用。500g前後のペットたちも使えます。

チンチラの冷房
 ↑ PC-250 ウサギ専用。超小型犬なども使えます。

チンチラの冷房
 ↑ PC-350 小型の犬、猫、大型のウサギなど。

チンチラの冷房
 ↑ PC-400 中型犬用。

詳しいご案内です。
チンチラのクーラーの詳細
このクーラーの特長とコンセプト