ハムスターの肥満と、肥満にならない飼い方のページ

地下型の巣箱のハムスター

ハムスターは肥満になりません。肥満を心配する方の為のページです。

【ご注意とお願い】
●ここでご案内するハムスターは、地下型の巣箱式の飼い方で飼っているハムスターに特化した内容であること、旧来の飼い方のハムスターが対象ではないことを、あらかじめお断り申し上げます。

⇒(言葉の説明)


≪目次≫








§Ⅰ.肥満防止の手法が違います。

● 自然界に肥満はありません
 自然界の動物たちに肥満がないのは、【必要なものを必要なだけ食べる】という【本能と習性】が働いているからです。

『旧来の飼い方』では、

● 旧来からの飼い方では肥満対策、つまり餌を与えすぎないようにする給餌方法がほぼ常識になっています。
 旧来の飼い方をしている方のサイトには、「一日何グラムを与える」などの肥満予防策の情報や、「ヒマワリの種」などの与えすぎを注意する糖尿病予防策などの情報があります。
● 食べ物が少ないと、大きなストレスになります。
 ハムスターは特に、食べ物によるストレスが心身を強く蝕むことが解っています。

この地下型の巣箱式の飼い方では、

● 何をどれだけ食べれば良いかをハムスター自身が決める飼い方です。
したがって、
● 食事制限をしません。
  ハムスターの飼い方
↑地下型の巣箱式の食べ物の与え方の標準例です。

食事制限をしないことによって、食事制限によるストレスの発生を防ぐ飼い方ができます。

§Ⅱ.肥満にならない基本的な考え方

 ●野生の動物が肥満にならないのと同じです。

 食べ物が豊富な、食べ放題の地域に棲んでいる動物たちでも、逞しくはなっても、肥満にはなりません。
 これは、動物たち皆が持っている、【必要なものを必要なだけ食べる】という【本能と習性】が正しく働いているからで、必要なだけ食べたライオンが、近くに獲物が居ても襲って食べないことなどで、良く知られている動物本来の【本能と習性】です。

  ペットの犬や猫にはこの【本能と習性】は見られませんが、野生化すると蘇るという報告があります。

 ●地下型の巣箱式

 地下型の巣箱式は、ハムスターが元々持っている、この【必要なものを必要なだけ食べる】という【本能と習性】を、ハムスター自身に発揮させてあげる飼い方です。

 ●発揮させる方法は?

 ハムスターの家の『地下型の巣箱』に住まわせてあげると、『巣穴の三大習性』の行動を自発的に行いますので、【必要なものを必要なだけ食べる】と言う【本能と習性】を、全てのハムスターが発揮するようになります。

 ●どなたにもできることです。

 【必要なものを必要なだけ食べる】と言う【本能と習性】を発揮させるのは、誰にでも簡単にできます。
なぜなら、全てハムスターが自発的に行動するからです。
皆さんは、ハムスターに地下型の巣箱式の環境を与えて、十分な量の食べ物を、置いておくだけで良いからです。
減ったものを追加してあげれば良いです。
     参考⇒ハムスターの『巣穴の三大習性』

     ● それでも肥満が心配な方は肥満対策に潜む危険をご覧ください。


§Ⅲ.給餌の面から見た、地下型の巣箱式の利点と効果

 ●第一の効果  貯蔵活動ができること

 「貯蔵ができるだけの十分な食べ物を与える給餌方法」が前提になります。
 ハムスターを心身ともに健康に飼育するためには、ハムスターの【本能と習性】の行動である貯蔵活動を実現させてあげることが極めて重要でかつ効果が大きいことが解ります。

 ●貯蔵活動ができないハムスターにはストレス症状が顕著に表れることが解っています。

ハムスターの貯蔵行動
↑地下型の巣箱の中の貯蔵行動。
ハムスターの貯蔵行動
↑上の写真の地下型の巣箱の住人です。
ストレスが無いので心身ともに健康なハムスターになります。コミュニケーションが上手に取れてしかもに積極的です。
もちろん肥満になりません。

 ●第二の効果  常に食べ続けることが出来ること

 ハムスターの胃の構造は犬や猫と違って、食い溜めができません。
少しずつを何時も食べ続ける必要があります。
寝ていてもお腹が空きますから、起きて食べます。
食べようとしたときに、そこに食べ物が有れば、安心して食べますが、無ければ、ストレスになります。

  ●もし、量と時間を決めて食べ物を与えるとしたら、ハムスターが食べるべき時に食べられないというストレスでパニックになることは明らかです。

 ●第一の利点  食事制限『量』の必要が無いこと

 十分な量を常に与えて置くことで、余計な手間がかかりませんし、食べ物が不足する危険を冒す心配が無いこと。

 ●第二の利点  食事制限『時間』の危険が無いこと

 いつも食べ続けるハムスターに食べられない時間を与えてしまう危険を冒す心配が無いこと。

  ●食事制限に潜む危険については、後ろの項で詳しく述べます。



§Ⅳ.地下型の巣箱式の給餌方法は

色々な種類と十分な量の食べ物で食器を満たしてあげることです。

ハムスターの飼い方
↑地下型の巣箱式の食べ物の与え方の実施例。
勿論、肥満にはなりません。

● 頂く疑問・質問にお答えします。

疑問・質問①
動物園では食事制限をしているではないか

 ● 動物園の動物たちは、一定のストレス下にあります。 したがって、自然界では当然発揮される【必要なものを必要なだけ食べる】という【本能と習性】が、十分には発揮されていないと考えます。
食べ過ぎる動機は、ストレス食いもあるでしょうし、自然界と違って敵が居ない安全な場所で、食べて寝るだけの安泰の中で、運動不足もあるでしょう。
したがって、食事制限や栄養管理は当然のことだと思います。

 ● しかし、動物園にも【必要なものを必要なだけ食べる】【本能と習性】が発揮できている動物もいます。
 鳥類にはその例が多く見られます。
きっと【必要なものを必要なだけ食べる】【本能と習性】が野生のママなのだと思います。
 また、サル山のサルたちにも【必要なものを必要なだけ食べる】本能が発揮されているように見えます。
 ボス猿は満腹するまで食べたければ、弱者から奪って食べることが出来ますが、逞しくはなっても、過食になって太ったという事例がないのは、必要な量だけ食べることが出来ているからでしょう。

 ● 環境エンリッチメント
 近年は、動物学者や動物園の飼育専門家の間に環境エンリッチメントの考え方が多く取り入れられてきて、自然界に近い生活環境での飼い方の研究が盛んに行われています。
 地下型の巣箱式は、家庭内の限られた飼育スペースであっても、自然界の家に似た生活が出来ていると、ハムスターに感じさせることができる、環境エンリッチメントの課題を満たすことを目的にした飼い方です。

疑問・質問②
ペットの犬・猫と同じように、食事制限は必要だ

 イヌやネコのペット歴は数千年に及びます。
人間がくれる食べ物に依存しています。
【必要なものを必要なだけ食べる】という【本能と習性】を発揮出来なくなっていると推測します。
 人間にも、昔は【必要なものを必要なだけ食べる】という本能が働いていたと言う学説があります。沢山有れば沢山食べますので、当然、食事制限は必要でしょう。

 旧来の飼い方をしている方のサイトには、食事制限が必要だという情報が沢山あることから、旧来の飼い方では肥満になる危険、あるいは、肥満になる可能性があることを示唆しています。
 しかし、この地下型の巣箱式の飼い方は、元々肥満にさせない飼い方ですので、「食事制限」などしなくても、ハムスター自身が、そこにある物の中から、必要なものを必要なだけ食べて、健康に暮らすことが出来ます。

かえって、食事制限には重大な危険が潜んでいますので、以下の§Ⅴで詳しく解説いたします。


§Ⅴ.食事制限に潜む危険

ここは地下型の巣箱式で飼育している方で食事制限をしている方に、肥満対策に潜む危険をお知らせする項です。

● 根拠の乏しい数値に惑わされていませんでしょうか?
 ① 与えている食べ物の量は、今の貴方のハムスターに適切な量ですか?
 ② 与えている食べ物の種類は、今の貴方のハムスターが必要とする種類を満たしていますか?
 ③ 与えている時間は、貴方のハムスターの食べるべき時間に合っていますか?
 ④ 肥満の判断は体型ですか?体重ですか?
● もし、今のハムスターに合わなければ、逆に大きなストレスを与え続けることになります。  



§Ⅵ.地下型の巣箱式の飼い方は、ハードとソフトの融合した飼い方です。

※ハードとソフトについては⇒(言葉の説明)

地下型の巣箱式ハードを自作するなどされた方は、ソフトも地下型の巣箱式で行ってください。

●地下型の巣箱式は、ハードだけを採用しても効果は得られません。
『旧来の飼い方』のままの飼い方をしては、効果が半減します。


地下型の巣箱式は、ハードとソフトの相乗効果でその効果を十分に発揮するように出来ています。

地下型の巣箱式は、ハムスターの肥満を心配することなく、食によるストレスを解消してあげることが出来ます。

● それでもやっぱり肥満が心配という方は 肥満対策に潜む危険 も一緒にご覧ください。



≪ハムスターの食べる行動に関する報告などを下記にまとめました≫

食べ物に対するハムスターのふたつの行動≪研究報告≫

食べ物の与え方

ハムスターの貯蔵行動

ハムスターの『巣穴の三大習性』